明治座FAN倶楽部からのお知らせ
◤明治座FAN倶楽部特派員がゆく!◢#11 こまつ座第160回公演『頭痛肩こり樋口一葉』稽古場レポート編
シリーズ「明治座FAN倶楽部特派員がゆく!」。
明治座FAN倶楽部だけの耳寄り情報を入手すべく、お客様が普段見ることのできない裏側に我々《特派員》が潜入します!
7月29日(水)に紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて初日を迎える、こまつ座第160回公演『頭痛肩こり樋口一葉』の稽古場にお邪魔しました。
稽古場の雰囲気と本作の魅力をお届けします!
■こまつ座とは?
井上ひさし作品を上演する劇団・こまつ座。
北海道から九州まで全国各地を巡演し、年間で平均4~6作品を上演。
公演数はおよそ200~250ステージにのぼります。
《近年の上演作品》
・『国語事件殺人辞典』
・『花よりタンゴ』
・『マンザナ、わが町』
など
■『頭痛肩こり樋口一葉』とは?
こまつ座の旗揚げ公演でもある『頭痛肩こり樋口一葉』は、1984年の初演以降再演を重ね、今回の東京公演期間に通算700公演目を迎えます。
本作の主人公は若くしてこの世を去った天才女流小説家・樋口一葉=夏子。今年は彼女の没後130年ということもあり、物語により一層惹き込まれる気がします。
なんと夏子が亡くなったのは数えで25歳の年。実は今回潜入した特派員と同い年……そう思うと、彼女の激動の人生に胸を打たれます。
舞台は明治時代。
生者と死者が交わる盆の夜。若くして樋口家の戸主となった夏子は、母・多喜と妹・邦子との生活を守るために小説を書いて生計を立てることを決意する。苦悩やしがらみと向き合いながら懸命に生きる夏子と、時代に翻弄されながらも力強く生きた女性6人の物語。
明治座FAN倶楽部だけの耳寄り情報を入手すべく、お客様が普段見ることのできない裏側に我々《特派員》が潜入します!
◇◇◇
今回は初の稽古場潜入!7月29日(水)に紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAにて初日を迎える、こまつ座第160回公演『頭痛肩こり樋口一葉』の稽古場にお邪魔しました。
稽古場の雰囲気と本作の魅力をお届けします!
■こまつ座とは?
井上ひさし作品を上演する劇団・こまつ座。
北海道から九州まで全国各地を巡演し、年間で平均4~6作品を上演。
公演数はおよそ200~250ステージにのぼります。
《近年の上演作品》
・『国語事件殺人辞典』
・『花よりタンゴ』
・『マンザナ、わが町』
など
■『頭痛肩こり樋口一葉』とは?
こまつ座の旗揚げ公演でもある『頭痛肩こり樋口一葉』は、1984年の初演以降再演を重ね、今回の東京公演期間に通算700公演目を迎えます。
本作の主人公は若くしてこの世を去った天才女流小説家・樋口一葉=夏子。今年は彼女の没後130年ということもあり、物語により一層惹き込まれる気がします。
なんと夏子が亡くなったのは数えで25歳の年。実は今回潜入した特派員と同い年……そう思うと、彼女の激動の人生に胸を打たれます。
舞台は明治時代。
生者と死者が交わる盆の夜。若くして樋口家の戸主となった夏子は、母・多喜と妹・邦子との生活を守るために小説を書いて生計を立てることを決意する。苦悩やしがらみと向き合いながら懸命に生きる夏子と、時代に翻弄されながらも力強く生きた女性6人の物語。
■こまつ座第160回公演『頭痛肩こり樋口一葉』 稽古場レポート
都内某所。
特派員が稽古場にお邪魔すると、そこには仮組みの舞台セットとずらりと並んだ長机!演出家・栗山民也さんを中心に各セクションのスタッフがそれぞれの視点で作品に向き合っている空間に思わず背筋が伸びます。
公演が完成するまでには「読み合わせ」や「歌稽古」、「振付稽古」、「通し稽古」など様々な段階がありますが、この日は「立ち稽古」ということで、出演者の皆さんはもちろん、各セクションのスタッフも一丸となってシーンを作っていきます。
舞台の上には夏子にとって大切なアイテムのひとつである文机が。その周囲にはくしゃくしゃに丸められた紙くず――姿はなくとも、文机に向き合う夏子の姿が浮かびます。
他にもこの作品の要となる仏壇や、お盆の時期を描いた作品らしくキュウリとナスで出来た精霊馬の姿も。
都内某所。
特派員が稽古場にお邪魔すると、そこには仮組みの舞台セットとずらりと並んだ長机!演出家・栗山民也さんを中心に各セクションのスタッフがそれぞれの視点で作品に向き合っている空間に思わず背筋が伸びます。
公演が完成するまでには「読み合わせ」や「歌稽古」、「振付稽古」、「通し稽古」など様々な段階がありますが、この日は「立ち稽古」ということで、出演者の皆さんはもちろん、各セクションのスタッフも一丸となってシーンを作っていきます。
舞台の上には夏子にとって大切なアイテムのひとつである文机が。その周囲にはくしゃくしゃに丸められた紙くず――姿はなくとも、文机に向き合う夏子の姿が浮かびます。
他にもこの作品の要となる仏壇や、お盆の時期を描いた作品らしくキュウリとナスで出来た精霊馬の姿も。
いよいよ稽古がスタート!
お盆の夕方どきを軸にして時が進んでいく構成の本作。オレンジがかった灯りやヒグラシの声などが情景を浮かばせます。
この日のお稽古は、第二場。夏子(貫地谷しほり)が文机にうなだれているところに、母・多喜(増子倭文江)と昔馴染みのお鑛(香寿たつき)がやってくるシーン。多喜とお鑛が楽しげな歌を口ずさみながら部屋に入ってきます。
夏子の妹・お邦(瀬戸さおり)や友人の八重(岡本玲)も加わり、軽やかな会話が弾みますが……、この場面、とにかく全員「お金がない」!
貧しい樋口家!夫の事業にお金が必要なお鑛!そして訳あって家計が火の車の八重!それぞれが生活の苦しさ、生きていくことの難しさを口にしています。
ここで一度、演出家・栗山民也さんによる振り返りが行われました。
貫地谷しほりさんをはじめ役者陣がセットの縁側に座り、台詞回しや動きについて栗山さんからの言葉に耳を傾けます。
単語ひとつの抑揚や細かな動き、音楽とのタイミングなど、隅々まで表現を微調整。
一見ほとんど変わらないように思える小さな調整でも、実際にやってみると大きく印象が変化!お芝居は“生もの”とよく言われますが、まさに一瞬ごとに変わっていくのを感じることができました。
このとき、印象的なフレーズが聞こえてきました。
《悲劇であり喜劇》。
先ほどのシーンは全員が各々の事情で困窮していましたが、その“悲劇”を“喜劇”として描いているのが本作の、ひいては井上ひさし作品の特徴の一つでもあります。
この場面でそれを印象づけるのが、岡本玲さん演じる中野八重。
栗山さんは、彼女が「中野八重です」と名乗る一言目の台詞を“幸せな音色”と表現していました。彼女のその一言が朗らかで明るくあればあるほど、その家計の内情の苦しさが心に残る――台本の活字からはまだ見えない機微が、生身の人間が演じることで表現されるのを感じました。
本作の出演者はわずか6人。過ごす時間の密度も高いのか、稽古場には笑い声も響いて和気あいあい。朗らかな空気の中で生まれる『頭痛肩こり樋口一葉』は、より一層心をほぐしてくれるような気がします。
その後、休憩を挟みつつ再度立ち稽古へ。幽霊・花螢(若村麻由美)の登場シーンまで、第二場をすべて通します。
花螢は、あの世とこの世を繋ぐ存在。ふわりふわりと舞台上を漂い、夏子に近づきます。幽霊である彼女が愉しげにこの世に降り立っているのも、お盆だからこそ。
♪ぼん ぼん 盆の十六日に~
プロモーション映像でも印象的な盆歌が、場面を彩ります。
さて、花螢はなぜ夏子に会いに来たのか?この場面ではその片鱗がほんの少し窺えます。
お盆の夕方どきを軸にして時が進んでいく構成の本作。オレンジがかった灯りやヒグラシの声などが情景を浮かばせます。
この日のお稽古は、第二場。夏子(貫地谷しほり)が文机にうなだれているところに、母・多喜(増子倭文江)と昔馴染みのお鑛(香寿たつき)がやってくるシーン。多喜とお鑛が楽しげな歌を口ずさみながら部屋に入ってきます。
夏子の妹・お邦(瀬戸さおり)や友人の八重(岡本玲)も加わり、軽やかな会話が弾みますが……、この場面、とにかく全員「お金がない」!
貧しい樋口家!夫の事業にお金が必要なお鑛!そして訳あって家計が火の車の八重!それぞれが生活の苦しさ、生きていくことの難しさを口にしています。
ここで一度、演出家・栗山民也さんによる振り返りが行われました。
貫地谷しほりさんをはじめ役者陣がセットの縁側に座り、台詞回しや動きについて栗山さんからの言葉に耳を傾けます。
単語ひとつの抑揚や細かな動き、音楽とのタイミングなど、隅々まで表現を微調整。
一見ほとんど変わらないように思える小さな調整でも、実際にやってみると大きく印象が変化!お芝居は“生もの”とよく言われますが、まさに一瞬ごとに変わっていくのを感じることができました。
このとき、印象的なフレーズが聞こえてきました。
《悲劇であり喜劇》。
先ほどのシーンは全員が各々の事情で困窮していましたが、その“悲劇”を“喜劇”として描いているのが本作の、ひいては井上ひさし作品の特徴の一つでもあります。
この場面でそれを印象づけるのが、岡本玲さん演じる中野八重。
栗山さんは、彼女が「中野八重です」と名乗る一言目の台詞を“幸せな音色”と表現していました。彼女のその一言が朗らかで明るくあればあるほど、その家計の内情の苦しさが心に残る――台本の活字からはまだ見えない機微が、生身の人間が演じることで表現されるのを感じました。
本作の出演者はわずか6人。過ごす時間の密度も高いのか、稽古場には笑い声も響いて和気あいあい。朗らかな空気の中で生まれる『頭痛肩こり樋口一葉』は、より一層心をほぐしてくれるような気がします。
その後、休憩を挟みつつ再度立ち稽古へ。幽霊・花螢(若村麻由美)の登場シーンまで、第二場をすべて通します。
花螢は、あの世とこの世を繋ぐ存在。ふわりふわりと舞台上を漂い、夏子に近づきます。幽霊である彼女が愉しげにこの世に降り立っているのも、お盆だからこそ。
♪ぼん ぼん 盆の十六日に~
プロモーション映像でも印象的な盆歌が、場面を彩ります。
さて、花螢はなぜ夏子に会いに来たのか?この場面ではその片鱗がほんの少し窺えます。
◇◇◇
この後も第三場へと稽古は続きますが、レポートはここまで。
花螢と夏子が語り合う不思議なひととき、夏子の目に映る時代の移ろい、そして儚くも可笑しい人生の愛おしさ……本作が描くストーリーの全貌は、ぜひ劇場でご覧ください!
(稽古場風景写真 撮影 宮川舞子)
◇◇◇
◇公演概要◇
こまつ座第160回公演『頭痛肩こり樋口一葉』
【公演期間】
2026年7月29日(水)~8月30日(日)
【開演時間】
13:00/18:00
【会場】
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
【作】
井上ひさし
【演出】
栗山民也
【出演】
貫地谷しほり 増子倭文江 香寿たつき 瀬戸さおり 岡本 玲 若村麻由美
【主催】
こまつ座
【共催】
明治座/BS日テレ
【料金(税込)】
全席指定:11,000円
U-30(観劇時30歳以下):7,000円
高校生以下(こまつ座のみ取扱い):4,500円
※未就学児入場不可
※上演時間:2時間50分予定(休憩含む)
※当日券:開演1時間前に劇場入口にて販売いたします。
※開場は開演の30分前です。
※聴覚サポート用の台本タブレットの貸し出しあり(初日・千穐楽を除く)
※U-30・高校生以下料金は明治座オンラインチケットでのお取扱いはございません。